投資入門

複利で増える株式投資

複利の凄さを知っていた曽呂利新左衛門

曽呂利新左衛門

曽呂利新左衛門(そろり しんざえもん)は豊臣秀吉の御伽衆として活躍した人物で、ユーモラスな頓知で人を笑わせる人でした。落語の始まりはこの人であるともいわれているのですが、彼は「複利」の神髄を知り尽くしていたようです。

ある日、秀吉に「何でも好きな褒美を取らせる」といわれ新左衛門はこんな希望を秀吉に伝えたのでした。

「ありがとう存じます。では、今日1粒、明日は2粒と毎日倍々の米粒を頂戴しとうございます」

秀吉は頭が良い人でしたが暗算は得意ではなかったようです。
「なんだ、そんなものでよいのか」と許可を与えてしまいました。すると大変、31日目の米粒は10億7,000万粒、米俵900俵分であることがあとでわかり、秀吉は謝って別の褒美に変えてもらったといいます。最初のうちは倍々で増えてもたかが知れていますが、やがて倍々のもつ意味が大きくなるととんでもない増え方になります。決して倍々である必要はなく、50%アップでも25%アップでも10%アップでも構わないのです。一定の増え方をしていくものに時間という頼もしい味方が加わると、複利の魔力が働くのです。

100万円を利回り10%で20年間運用した場合

単利で20年運用するとどうなるか。利息は100万円の10%で10万円。それを毎年受け取って20年経てば200万円の利息を受け取ることになります。それに元金100万円を加えた300万円という数字が単利の計算です。

100万円を利回り10%で20年間複利で運用するとどうなるか。毎年の利息10万円は受け取らずに元本に組み入れます。すると二年目は110万円でスタートするので年末には110万円×10%の11間年の利息が生まれます。それを再び元本に組み入れて運用する・・・、ということを20年続けると、元本も含めて6,727,500円になります。

単利だと300万なのに複利だと672.75万円、二倍以上の開きが出るのです。

株式投資は複利運用と一緒

株式投資につかっているお金をほかの用途に出金しない限り、株式投資は複利で運用しているのと同じ仕組みが働きます。
100万円で投資を始めて1年目に110万円に増えたので10万円分を出金する投資家がいればそれは単利での運用になりますが、多くの投資家は運用利益を再投資するはずです。それがすなわり複利で運用していることになるのです。

そのあたりはこちらの動画でも解説しています。よろしければあわせてチェックしてみてください。

https://youtu.be/eRB4a-jlWoc
単利と複利の違いは絶大なのでこの動画は要チェック